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Topic02
日焼けとスキンケア
 紫外線について Ultra Violet
紫外線(ultra violet:UV)は波長によって
 UV-A :320〜400nm: サンタン(sun tan)しみ、しわ
 UV-B :290〜320nm: サンバーン(sun burn)やけど
 UV-C :200〜290nm: 殺菌灯に利用
に分けられます。(図参照


紫外線は波長が短いほどエネルギーが強く障害を起こします。これまでは幸いオゾン層がUV-Cを吸収して地球には届かないと言われていましたが、近年の地球温暖化の影響でオゾン層の減少により紫外線による障害が危惧されています。

実際問題となる事の多い、UV-A、UV-Bについてお話ししますと・・・
 UV-AはSun Tan(色素沈着反応)を起こします。分かりやすく言えば日焼け後の色素沈着の事です。しみ、しわの原因になります。
 UV-Bは皮膚の細胞内のDNAに障害を与えます。多量に浴びますと、Sun Burn(紅班反応)を起こします。皮膚が赤くなる反応で、ひどくなると水泡(水ぶくれ)を起こします。

 重要なことは:何回も日焼けをくり返していると、皮膚の細胞内のDNAが障害を受け皮膚癌を発生し易くなります。最近の統計によりますと、1%のオゾン層の減少で約2%のUV-Bが増加し皮膚癌が3〜5%増加すると考えられています。

 ここに、貴重なデータがあります。
 鹿児島県は秋田県に比べて年間のUV-Bの総被爆量は1.5〜2.0倍多いといわれていますが、この両地域の女性の顔の皮膚のしわ、シミを比較したところ、鹿児島の女性は秋田に比べ9歳早くしわが起こり、シミにおいては20歳の差がありました(あくまでデータ上ですが鹿児島の40歳は秋田の60歳と同じということになります)。ここで重要なことは、20歳までは変化なく差はなかった、という点です。

 要するに:子供の頃に被爆したUV-A,Bが非常に重要な意味を持つ、と言うことです。将来の日本を担う子供達にこそサンスクリーンを含めたスキンケアが非常に大切なのです。

 私は、医師の傍ら少年サッカーのチームドクターをしている関係で子供達に接する機会が多いのですが、最近の子供達を見ていますと、彼らのサンスクリーンを含めたスキンケアに非常に大きな危惧を感じています。
 私の知り合いのお子さん(女子)で、登山の課外授業で紫外線対策にサンスクリーン剤を塗って学校へ行った所、先生より化粧品を塗っていると注意され、お子さんが非常に傷ついたという事例を経験するに至っては(まさか学校の教師がサンスクリーン剤を化粧品と考えているとは!)父母、コーチだけでなく教師の啓蒙の必要性も痛感しています。




 サンスクリーン剤について Sunscreen
 サンスクリーン剤の性能には、SPFとPAという二つの指標があります。
みなさんの中には、ただ指標が高い商品がよいとお考えの人が多いのではと思われます(事実私の家内、娘もそうでした)。またその主成分は、紫外線吸収剤と散乱剤に分けられますが、どちらも程度の差はあれ、皮膚刺激、アレルギー性接触皮膚炎を起こす可能性もありますので、むやみに濃度の高い(SPF、PAが高い)ものを使う必要はありません。
 その子の年齢、肌のタイプ、屋外にいる時間(日中のどの時間帯か、何時間暴露するのか)、場所、運動の内容などを総合的に判断して選ばれる事をお勧めいたします。

 SPFとPAについて説明致しますと・・・。
 SPF(Sun Protection Factor)とはUV-Bに対する防御効果を表しています。UV-B照射により翌日生じる赤みを指標にして検定します。普通,夏の海岸で20分間日光に当たると翌日赤みが出ますが、SPF1なら20分間、SPF10なら(20分×10)200分まで当たっていてもサンバーン(Sun burn)を起こさない、という意味です。
 PA(Protection Grade of UVA)とはUV-Aによる色素沈着反応(シミ、しわを起こす反応)に対する防御効果を表し、+から+++の3段階があります。
  PA+:UVA防止効果がある、

  PA++:UVA防止効果がかなりある、
  PA+++:UVA防止効果が非常にある、という意味です。

実際、少年サッカー、野球、体育の授業であれば、(皮膚肌理 、厚さなど考えると)子供の肌ではSPF10、PA++で、大人ではSPFが20以上、PA++あれば十分と考えられます。0〜18歳にSPF15以上のサンスクリーン剤を用いると、生涯の皮膚癌の発生率を78%減少させることが出来るという欧米の統計もあります。


 当クリニックでは、大人だけでなく、少年、少女のサンスクリーン剤を含めてのスキンケアを行っていますので御気軽に相談下さい。



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